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zoom RSS 人間の内部にある傷跡を見たような、、、『トレース・エレメンツ』展

<<   作成日時 : 2008/09/18 01:25   >>

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 去る9月9日(火)は、東京オペラシティアートギャラリー(初台)の9周年記念で、入場料がなんと100円だったので、『トレース・エレメンツ ー日豪の写真メディアにおける精神と記憶』展に行ってきました。

 展覧会名の『トレース・エレメンツ』には、「痕跡の要素」と生物学の「微量元素(体内に保持されている微量ながらも生命活動に不可欠な元素)」の2つの意味があるそうです。出品されている作家は合計10人で、表現方法は写真、映像作品、ヴィデオ・インスタレーションと現代的な感じのする展覧会でした。

 私が一番おもしろかったのは、古橋悌二さんの《LOVERSー永遠の恋人たち》(ヴィデオ・インスタレーション、1994)でした。1部屋全部を使った作品です。部屋の壁4面を黒い布で覆い、部屋の中心にはスライドやヴィデオの映写機が合計7台(縦に棚状に配置されている)あって、それぞれが人間の映像を部屋の壁面に映し出します。時折、映写機自体が回転して角度を変えます。それによって、壁面で動く男女の映像が映されるのですが、映写を見ている人が遮ると、その人の影が部屋の壁面に映って、映像の男女と同じ世界にいるように感じる作品でした。作品に込められた意味は、私にはよくわかりませんが、そういう事を飛び越えて、見る人に迫ってくるものがありました。

 それから、田口和奈さんのゼラチン・シルバー・プリントの人物(バストアップ)の写真も、見る人を取り込む作品だな、と思いました。作品の前に立つと、ゼラチン・シルバー・プリントだからなのか、見ている人が作品に写り込むんです。「写真作品を見る」というよりも、「自分を見てしまった」ようで、少し焦りました。

 また古屋誠一さんの写真作品にも、どきりとしました。生前の奥様の写真とその写真を解説した冊子を読むと、「痕跡」の存在が胸に迫ってきました。

 全体的にすごく繊細な作品で、「痕跡」というよりも、今まで「見えなかった傷跡」を見たような気持ちになりました。ある意味、これまでにない企画の展覧会かもしれません。



「トレース・エレメンツ -日豪の写真メディアにおける精神と記憶」展』 
会場: 東京オペラシティ アートギャラリー 
スケジュール: 2008年07月19日 〜 2008年10月13日 
住所: 〒163-1403 東京都新宿区西新宿 3-20-2
電話: 03-5353-0756 ファックス: 03-5353-0776

◎『トレース・エレメンツ ー日豪の写真メディアにおける精神と記憶』展 公式サイト
http://www.operacity.jp/ag/exh96/index.html

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コメント(2件)

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古橋悌二さん!ダムタイプの人ですね!!!
いや〜その作品見たかったですね〜。
9周年て、なんか中途半端な感じがしますが100円はラッキーですね。
なみ
2008/09/20 22:31
>なみさんへ
さすがよくご存じで。はい、古橋さんはダムタイプの方です。多分、もう亡くなっておられますよね。
ちなみに、同じビル内(東京オペラシティアートギャラリーがある)のICCでは、ダムタイプの映像作品《S/N》が明日まで上映中です(私は見てませんが。確かDVD出てたから、ま、いいかな〜と)
それから、9周年記念はご指摘のとおり、中途半端な記念日のためか、平日のためか、来場者は思ったより少なかったですね。でも、普段は10倍の1000円ですから、学生や主婦にやさしい企画でした。また来年をぜひ実施していただきたいです〜。
へなちょこセイジン
2008/09/21 18:40

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